『希望の地図』
あああ、アップするなら3/11の前にって思ってたのにーーー(´•ω•`;)
重松清さんの作品はよく読むけど、こういうドキュメンタリーものは初めてかもしれません。3.11の未曾有の大災害に対して、現代に生きる作家としてできることは何か真摯に考え、向き合った人だけが書ける筆致です。どんな映像より、どんなリポートより、どんな記事よりもそこに生きる人のこと、どれだけ大きな災害であったかがリアリティをもって感じられました。そして考えるということができました。実際の映像よりも、活字で綴られたものの方が真に迫る。それがこの作者の力が本物であるということ。作家という能力をこういう形で発揮してくれる人が同時代にいた僥倖に感謝せずにはいられません。ちなみにこの作品。読んでいたのはなぜか昨年の秋。その時に「明日から被災地へボランティアに行くのです」そういう友人と同席したときに、たまたまバッグの中に入っていて思わず「あの、じゃあこれ。」って差し出して、あとで読んだ友人から「内容がぴったりすぎて驚きました・・・」とすごいタイミングのエピソードまでできた神懸かり本です。
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