「三十六人撰抄〈上〉」
(「三十六人撰抄〈上〉」・巻子30×350cm・第4回玉葉会書作展出品作品・2013)藤原公任が編んだという私撰歌集『三十六人撰』。三十六人の歌人のうち巻頭に配された人麻呂、貫之、躬恒、伊勢の四人、また、巻末の平兼盛、中務の二人は十首ずつ、その他の歌人は三首ずつ、それぞれの代表歌を選び掲載してあります。"三十六歌仙"という呼び名は、誰しも耳にしたことがあると思いますがその三十六人の歌人はこの『三十六人撰』を元とします。後の三十六歌仙と名の付く歌集の親とも言うべき、文学的にも歴史的にも大変重要な位置を占める歌集。その『三十六人撰』から各歌人一首ずつを作品にしました。前半十八人の歌を認めたのが今回の作品「三十六人撰抄〈上〉」です。丸みのある軽やかな雰囲気を目指しました。後半十八人の歌も、近々色違いの巻子に纏める予定です。
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