2018.02.27 13:39草稿作り 草稿、あと1本作っとこうと思ったら、なんか増えた。あれ?根気勝負の細字かなとおしゃれ系の中字かなと可愛い系の調和体とお色気系の調和体。(※当社比)たぶん、両師匠に見せたら全部続けて書いときーって言われるパターン(´Д` )どれをどれに出すのか何のために書いたのかもはやよく分からない(笑)
2018.02.05 14:58「素朴な琴」 この明るさのなかへひとつの素朴な琴をおけば秋の美しさに耐えかねて琴はしずかに鳴りいだすだろう(八木重吉「素朴な琴」)この詩、筆に任せて何度も書いていたら、いつの間にかこんな紙面構成になっていました。ここ数年かな、気持ちをのんびりさせて、筆を執っていると昔よりずっと自由にずっと自然に線や余白と戯れられるそんな感覚が訪れるようになりました。...
2018.02.04 14:54「春と修羅」 「心象のはひいろはがねからあけびのつるはくもにからまり」(宮澤賢治 『春と修羅』)古い銘仙の着物生地は、ノスタルジックなのに柄ゆきが斬新。光が明滅するような不思議な趣。賢治の使う詩の言葉もまた、ノスタルジックであるのに、化学用語が随所に散りばめられていて、硬質なものと、柔らかいものの、言葉の手触りが独特で。この詩にはこの布だなって。書き...
2018.02.03 14:45「あらっ。何だってあたし赤に黒のぶちなんていやだわ。」 「あらっ。何だってあたし赤に黒のぶちなんていやだわ。」(宮澤賢治 「まなづるとダァリヤ 」この作品を書いたと同時に見つかった、赤いダリヤのような名古屋帯の未使用生地。ぴったりのものが見つかる偶然と、それに後押しされる心強さ。きっとこんな組み合わせは二度と見つからないから。♦️sold out_________________📕中村文美...
2018.02.01 14:32「月も花もなくなつてしまつた」 「月も花もなくなつてしまつた」(中勘助 『銀の匙』)『銀の匙』は、美しい短編小説です。どのページを開けて、どの行を指差しても、そこがまるで一篇の詩であるかのような。初めて読んだ時、一文一文にいちいちうっとりしてたら、読むのにすごい時間がかかった作品(笑)主人公の家に、美しい姉様が数日間滞在した時のこと。お気に入りの庭の花壇に立って月を見...
2018.01.16 12:59ましろの月 「ましろの月は森にかゞやく」(ヴェルレーヌ「ましろの月」永井荷風 訳『珊瑚集』)銀泥箋は月の白い光を帯びたようで、使うたびにうっとりします。_________________📕中村文美展【琥珀の文箱に文字を集めて 】📕1/31〜2/11〈2/3・4・11在廊〉※月火(2/5・6)休廊11:00〜19:00(最終日18:00)Ca...
2017.12.18 14:30「日は入日」.....「日は入日 入りはてぬる山の端に 光なほとまりて赤う見ゆるに 薄黄ばみたる雲の たなびきわたりたる いとあはれなり」(清少納言『枕草子』 252段).....クラシカルな内容だから、クラシカルな雰囲気を漂わせたまま、かなのような調和体(漢字かな交じり文。一般に読める書...