「臨・升色紙」




(「臨・升色紙」・帖・2011)



去年、地元福山にやってきた王朝の名筆たち。


メインは藤原佐理の「頭弁帖」だったのですが、

集まった古筆はどれもすばらしく、

中でもどうやら私は「升色紙」に心を射抜かれてしまったようです。


写真で見たことはあっても、

ホンモノの力はやはりすごい。


一目惚れ、なのでしょう。



それから何度か部分臨書をし、

思いが熱いうちに…、と展覧会を機に全臨しました。


折帖になってできあがってくると、

王朝の姫君の持ち物のようで少し愛らしく、

ただ、もう少し書けたのじゃないか、

この辺りの線は弱かったのじゃないか、

この部分の転折の仕方は升色紙らしくないんじゃないかという部分も見え、

複雑な心境です。



続けて書いていこうと思います。

最初の感動を忘れないように。


Atelierすゞり

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