「蝶のメタモルフォーゼ」



(「蝶のメタモルフォーゼ -Ver.Black-」45×35cm・2枚組・2008)

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私は己が全てで地を這っていた。
全身をくねらし
ひたすらに前へと。

私は自らを閉ざしていた。
全身を殻に覆われ
いつ終わるとも分からない眠りの中に。

そして私はいつしか羽を得た。
地を離れ空へと向かう。
高く。そして遠く。

―目が覚めた。

ああ、私は夢を見ていたのか。
それとも。

ふと見ると、そこには地を這うものがいた。

(―『荘子』斉物論「胡蝶の夢」よりの連想その一―)


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蝶という実体から蝶という文字へ。
そこにもまた別のメタモルフォーゼがある。

Atelierすゞり

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