ライブ書道という言い方

「恋しき月夜」でもやった、ライブ書道。
時々、取材その他で聞かれることがあるんです。

「『パフォーマンス書道』っていう言い方しないんですか?」

うーん。パフォーマンス書道…。
いま、その方が浸透してるのかな。

書道の世界だと、その場で書くことを"席上揮毫(せきじょうきごう)"と呼ぶんです。
でも、それって一般的にピンと来る言葉じゃないですよね。
「え?せきじょう…?」って聞き返されるし。

だから、私はよく「席上揮毫、つまり"ライブ書道"です」という言い方をするんです。

…うーん。
「パフォーマンス書道」っていう言葉ね、
どこか引っかかるんです。
もともと演劇などの身体表現を指すことばだから、悪い訳じゃないんですが、
"パフォーマンス"って、どこかに
「それって単なるパフォーマンスでしょ?」
って使い方する時の、"格好だけ"っていうニュアンスがつきまとう気がするんですよ。

パフォーマンスのもつ主たる意味が身体表現であるというのも
個人的にはちょっと引っかかる。
私としては身体表現じゃなく、書の表現が中心でありたいのだから。

完璧にぴたっと来る言葉という訳じゃないんだけど、
現時点で一番一般的に分かりやすく、席上揮毫を伝えようとすれば、
その場で書をしたためていくという意味で
「ライブ書道」という言い方の方がいいと判断して使っています。

正しいか正しくないかという事じゃなく、
言葉を扱う人間としての、責任から来る思索です。

そう、ほんの些細なことだけど、
言葉を扱う仕事だから、
キーワードとして使う場合は特に、
なるべく吟味する姿勢は持っていたいなと思うのです。
そりゃ完璧にとはいきませんが(笑)

あー、なんか、ぐだぐだになっちゃった(;-ω-)



まあ、そういうことなんです。
時々聞かれるから、一度書いておきたかっただけなのよ。
ちょっとすっきり(笑)

Atelierすゞり

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