まずは三蹟。

見に行ってきました。

開催2日目、「王朝の名筆」展。

http://plaza.rakuten.co.jp/ayasuzuri/diary/201009020000/



「サリーちゃん(←藤原佐理のことね)て、

 字はめちゃめちゃ巧いし、すんごい良いとこの子なんだけど、

 ちょっとダメ男くんだったみたいでねー。

 出世遅いし、後の世に伝わってる書の多くが

 『ゴメンなさい』文なのよ(笑)

 遅れてゴメンナサイ、さぼってゴメンナサイ、早く帰ってゴメンナサイ、

 だもの(笑)」


とか、いらん話ばっかりするんだ。私の教室は(´∀`;)


でもね、名筆とうたわれてる書の内容がそれって面白くない?


すんごい達筆で反省文。


見ながら面白くてしょうがなかったんだけど、私だけ?


だってほら、自分がしょうがなしに書いた反省文とかが
どこかの名家で後生大事に保存されたりなんかして、
1000年も後の世まで伝わったりするの、想像できる?

その上、ご大層に表装されて軸になっちゃったりして、

その上、ご大層なことに後の世の人たちに
臨書(←名筆を学ぶためにそっくりに書き写すのね)されちゃったりして(笑)


今回の三蹟の展示の中で

美しいかって言われたら、
行成の書の方が断然端正でわかりやすい美しさを持ってると思うんだけど、

芸術的かって言われたら、
道風の方が断然大胆と繊細とを併せ持ってて芸術性が高いと思うんだけど、

佐理の自在な筆の動きを見せるその書に、
ちょっと人間的な親しみを覚えたりしました。


書って
その造形美も、墨色、紙、表具、来歴、内容、書いた人のこと、
いろんな角度から見ることが出来ると思うの。

いろんな角度から楽しんだら良いと思うの。


「先生、こういうの見ても分からないかもしれないけど、

 行っても大丈夫?」


そんな質問大歓迎。


あれが良くて、これが悪いとか
断定・評価・評論はしないけれど、
こうやって見てみたら?
こうやって楽しんでみたら?っていうヒントは
なるべくたくさん出してあげます。

ふふふ。うちの弟子、展覧会見に出かけていく人が多いみたいなの。嬉しいなぁ。


行ってみて。ぜひ。







Atelierすゞり

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