石鎚山

俳句の会で、四国は愛媛、石鎚山へ。

連日豪雨で雨予報の中だったのに、
四国へ着くとだんだん晴れ間がのぞいてきて、
気持ちの良い天気。

うろうろと散歩して

句会をして

石鎚山中腹の露天風呂で体をほぐし、

てんこ盛りのお食事を味わい

お山に登りました。



私のことをよく知ってる人は、

「…ええっ、中村さんが山登り?!」

って思うでしょ。きっと。

ええ、ロープウェーとリフトを端から端まで
行きも帰りもフル活用ですよう。

いいじゃんか。これでもがんばったんだよう(笑)



中国山地とは違う表情の険しい山肌を見ながら
だんだんと上がっていく景色。

山の上は、かの有名な石鎚の天狗が扇いだのかと思うような
涼しい風がぶわっと吹き抜けていて。

山々が重なり合って深い紺色に見えたのが印象的でした。


成就社の大きな神棚は向こうに山を望むように配置され、
山そのものがご神体として祀られている
そのスケール感に圧倒されます。


遙か昔から神として崇められる山。


その山に向かって手を合わせても
何か具体的なことをお願いするとかいう感覚にはなれず

ただひたすらなる畏れとか、

ただひたすらなる祈りとか、

ただひたすらなる敬いとか、

そういうものがないまぜになって自然と手を合わせてしまう、
それだけのことだったように思います。



この日は、偶然にも石鎚のご神体がお山から
麓の本社に戻る「お下りさん」の日で、

私たちがお風呂と食事をしていたお宿に
突然、修験者の風躰をした人たちがどっと現れ、

「なんまいだっ! なんまいだっ! なんまいだっ!」

と怒濤のような勢いで真言を唱えはじめ、
ホラ貝を吹き鳴らして去っていきました。


年に一度しか出会えない迫力の行事に
行き会わせることが出来た偶然に、感謝。



  真言をとなへとなへて蜥蜴失せ   すゞり



Atelierすゞり

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