伊丹裕のオシャレ風水?

4月に東京へ連れてってくれたmiraicciさんが
岡山でやってる変な展覧会の日記を書いていた。


伊丹裕(いたみひろし)という人の展覧会。
何が変って、展覧会の案内を読めば読むほどちんぷんかんぷんなのだ。
文章を読むこと自体はどちらかといえば好きな方だし、
解釈ミスもそんなに多い方じゃないはず。
でもちんぷんかんぷん。

miraicciさんの日記を読んでもらえば出てるのだけど、
いちおうここにも展覧会のコンセプトを挙げると次の通り。

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見えない建築を観てほしい。
聴こえてくる音は、音の倍音構成により、7.83Hz(7.77Hz~7.88Hz)周辺の周波数
を発生させるための音源であり、その音源の延長線上に波形による絵画が創出し、
7.83Hzの音が観える。
自然界には、すべての物質を構築する振動(物質の中心の周波数)が存在している。
7.83Hzは、地球の中心の周波数であり、人間やイルカの脳の周波数でもある。
地球の地表は、地球の中心の周波数7.83Hzの倍数(シューマン・リゾナンス効果)
が織り成す周波数で構成され、いまだ解明はされてないが、7.83Hzの周波数が多
く含まれる空間は、環境・人体などに非常に良いエネルギーを提供している。
今回の展示は、磁場=意識場 『0.5ガウスで計測される地球の磁場は、地球の中心
の周波数7.83Hzの倍数が織り成すエネルギーの流域(意識場)を計測した値の数
学的表現と置き換えられる。もののもつエネルギーの特性(流域)は限りなく磁場
に近いと考察される。』 をコンセプトに、見えない世界を見えるカタチに視覚化し、
体感するためのエネルギーの建築を試みる。

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これ、いま本当に最後まで読んだ人何人いるのかなー(笑)
とにかくよく分からないけど、要点だけ取り出せばかろうじて、
"7.83Hzの周波数を発生させるための音と
その周波数から生み出している映像とによる展覧会らしい"ということは見て取れる。

だけど、これなんかまだ分かりやすいほうで、
経歴見ても怪しいことこの上ない。
だいたい、初っぱなから「松澤宥氏のもとで最終美術修得」とか書いてある。
最終美術って何だ???

もっとすごいのはパンフレットの記事。

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美道的表現の宣言
マクロコスモス(ブラフマン)に象徴される、大宇宙の始まり(ビッグバン)からカタストロフィー理論における消滅、すなわち、成(誕生)、住(成長)、壊(消滅)、空(消滅から蘇生)、と流れる宇宙の強大な意志力(エネルギー)とミクロコスモス(アートマン)に象徴される、クォーク単位の微粒子の10の-20乗cmに相当するサイ幽子の意志力(エネルギー)は同質、同量のエネルギーではなかろうか。だとしたら、本来自己の体内に強大なエネルギー(アマラ識)の発見があるだろう。………(以下略。もう無理。飽きた。)

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なんじゃこりゃ。
こういうのが延々と続く。
誰か、ホントに分かったら、手を挙げてください(笑)

要は、よく分からないから行ってみるしかない、という動機。
ほら、「百聞は一見に如かず」というやつです。

そしたら、ありがたいことにmiraicciさんが一緒に行ってくださるという。
嬉しいので、俄然やる気になる。
しかもお昼ごはんは「山留」の串揚げという予定。
大学時代からこの店の串揚げは大好物。うひゃ。
益々やる気になる。
さらにmiraicciさんが、老舗の和紙屋さんに連れてってくれるという。
行かねばなるまい。
目の色が変わる。


というわけで行ってみたのですが。

金属質の円錐が部屋に置いてあって。
水晶とか置いてあって。
魔法陣みたいなのもあって。
変な波紋の映像が流れてて。
どうやら良い磁場が作られてるらしい。
(説明できてないなぁ。笑)

怪しい宗教…?と思ったけどそうではないらしい。

会場の一角には全てS極の磁石とかもある。
N極がないのだ。
怪しい。

しかも伊丹さん、磁場を修正する装置を
世界中のパワースポット(ストーンヘンジとかの遺跡ね。)に
埋めに行ったりしてるという。
えええぇぇぇ(ノ`□´)ノ
そんなのありか。

版画も置いてあって、それはそれでカッコイイのだけど、
説明聞いてるとなんだか怪しい。

版画の中央には小さな水晶。
その周りにもガラス質の粉が吹き付けてあって、
版画の前でロウソクを灯すと、ロウソクの周りに虹が出るのだ。
ベースの色は赤とか緑とかピンクとかあって、そのそれぞれには
情熱、癒し、恋などのエネルギーがあるらしい。



ははーん。

わかったぞ。さてはオシャレ風水だな。

勝手に合点して
「Dr.コパより断然カッコイイし、効きそうですよねー」(←コパ好きな人ゴメンね。)
「黄色い財布とかって、いかにもって感じだけど、これはアートだし」(←黄色い財布の人ゴメンね。)
なんて言ってたのを、居合わせたおばさま二人組も聞いていて
なんだか納得したような顔をしていた。

その後、会場内でmiraicciさんとダウジングして遊んでたら、
なんと、そのおばさまがた、版画を買っていた。
いや、美術品が売れるのはいいんだけどね、
なんかあれで良かったのかと…。

結局、百聞しても一見しても、分かったような分からないような感じ。
ただ、こういう表現方法とか発想とかを持つ人がいるというのは衝撃で、
おもしろいのは確かです。
この展覧会を紹介してくれたmiraicciさんに感謝!

今週末21日までなので、気になる人は行ってみてください。
日がないけど。
場所は岡山市内。表町商店街の中にあるガリレア・プントという
ギャラリーです。




Atelierすゞり

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