「柊の花一本の香かな」

「柊の花一本の香かな」(高野素十).季語は「柊の花」。季節は冬。.柊の花の、仄かな香りが届くのを「一本の香」と表現したのがこの句の肝だなあと思います。.華やかに広がるのではなく、むせ返るような強いものでもなく、「一本」という言い方で、すっきりとした香りと、冷たい冬の空気が感じられます。.キリリと固い深い緑の葉。その中に楚々と咲く小さな白い花。冬の寒さに、ふと気づく、仄かで芯のある香。.....柊の葉の色のような、深いグリーンのコットンパルプにフランスのポンピドゥセンターで買ったシルバーの鉛筆で天地を書いて。金錠 で句を。

Atelierすゞり

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