東京個展終了
「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」宮下奈都さんの『羊と鋼の森』に引用してあった原民喜(はらたみき)さんの文章。“文体”を“作品”に置き換えると、ああ、それはまさに私にとっても理想だと思う。今日、8月6日は個展の最終日。広島県に育った私にとっては原爆の日。黙祷から始まる朝。祈りの朝。原民喜は被爆体験を持つ作家です。東京個展の道中に読んだ『羊と鋼の森』が、原民喜の文章を連れて来てくれた、このタイミングにも祈りたくなりました。おかげさまで、無事に初の東京個展は終了しました。予想以上に多くの方が、応援の言葉をかけてくださり、そして、作品を手にしてくださいました。本当にありがとうございます。これからも、書いて描いていきたいと思います。明るく静かに澄んで懐かしい作品。少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている作品。夢のように美しいが現実のようにたしかな作品を目指して。
中村文美(伝統かな書道×現代アート)さん(@aya_suzuri)がシェアした投稿 - 2017 8月 6 8:34午前 PDT
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