読んでそのまま感想書きかけの本たち
未整理本箱。
ストーリーとしては面白くないんだけど・・・(笑)考えるととても深い。言葉が失われていくということについて、思いを巡らせる本。
2015年、中村文美的読み物部門ベスト3に入る本。但し、文庫より単行本で読むべし。ぜったい。感想が書きたくて書きたくてでも、まとまらない。書ききれない。
2015年、こちらもベスト3に入る本。文字から立ち上がる色彩感覚が比類無い。名画をこんな角度で楽しませてくれる本があっただろうか。
『楽園のカンヴァス』が大当たりだったので買った本。先の本の方が当たり感は強いけど、優しい色彩の空気が漂うこと、画家たちの生きた世界を愛おしく思えることはやはり秀逸。
『楽園のカンヴァス』が文章で"色彩"を表現するのに対して、"音"を小説でいかに表現できるか、という視点で購入。途中までは良いとこ行ってた。途中までは・・・・ラスト1/4くらいが無ければ良かったと個人的には思ってしまう。中途半端などんでん返しより、もっと文字で表現できる「音」と「人」を純粋に突き詰めてほしかった。惜しい。あああ、ホントに惜しい。
原田マハ続き(?)で買った本。面白いしテンポも良い。なんだけど、なんだけど!「言葉のプロ」の話なのに、"弱冠二十五歳"(文庫110p)はダメですよ、マハさん。ダメですよ・・・。それが無ければ・・・・またしても惜しい本。
なんでか、2015年、微妙に嵌ったシリーズ。『ミッション・インポシブル』とか『相棒』とか好きな人は嵌るんじゃないだろうか。冷酷なまでの知性にぞくぞくします。
学生時代、古代文学を専攻していたこともあって、何度も読んだ(はず)の『遠野物語』。(なぜか毎回うつらうつらしてしまって全体的にうすらぼんやり。笑)そして、その遠野物語へのオマージュなのかな、井上ひさしのものすっごい読みやすい『新釈遠野物語』。妖怪が好きな人も、これは必読本。
2016妖怪展参加でまた読み始めた京極夏彦。相変わらず、ただ「怖い」というものではない、妖怪という存在を生みだしてしまう人間の哀しさや業のようなものを描くのが上手いなぁと感心してしまう。この人の作品は、民俗学的なものへの興味や、知的欲求や、活字への渇望やいろんなものを満たしてくれます。一つ一つの話が妖怪図絵のたった一頁、そこに描いてある妖怪を下敷きにしてなんとも見事な奇譚に仕立ててある、短編集です。京極夏彦の文庫本の厚みに畏れ戦いてしまっている人もまずは百物語シリーズから読んでみるとよいかも。何が怖かったって「鍛冶が嬶」の話。一見、"正しく一途"に思えるものごとの行き過ぎたときの恐ろしさ。何が「まとも」で、何が「まともでない」のかその境というのはどこにあるのか。それがはっきり言える人が居たら、それこそ恐怖かもしれない。
0コメント