練習台紙(折帖)の作り方

折帖作品を作る時に欠かせない、仮貼り用の台紙。(あくまでも仮貼り用。本式の折り帖の作り方ではないです。もちろん。)うちの生徒達が作ろうと思ったときのために作り方の控えを載せておこうと思います。その都度、いい方法などを見つけたら変更していきたいなーと思います。もっといい方法があるよ、と言う人はこっそりご連絡を(笑)********************************【準備物】(※一冊あたり。でも、5冊くらい同時に作ると楽。)・画用紙16枚 (25×32cm以上のサイズ。冊子状のもの。)・カッター・カッティングマット・マスキングテープ(白)・鉛筆・スプレー糊 (スリーエムの55推奨。)・金属の定規***
まずは、画用紙を裁断します。私が用意したのは100均で売ってる冊子状のもの。
裁断するサイズは縦32cm×横25cm。画用紙は冊子の背に近い箇所を切る方が、ズレが出にくいので、裁断位置は写真のように印付けます。ちなみにこれは読売書法展と日展共用で使えるサイズ。〈日展 : 縦32cm以内。横300cm以上400cm以内。帖は開いた横寸法が50cm以内とする。〉〈読売展 : 縦35cm(1.15尺)以内、横400cm(13.2尺)以内。ただし、帖は見開き 横70cm(2.3尺)以内。〉
先に切り離すのは、こっち。冊子の背に対して直角な辺。(短辺。)
それから、背に平行な辺(長辺)を切り離します。カッターは最初から力ずくで切ろうとせずに、軽やかに何度も滑らすと、ズレが出にくいです。あと、カッターは刃が命。時々ぱきっと新しい刃に変えるのも大事。
切り離された画用紙のうち2枚をぴったり並べて(長辺)、マスキングテープ(白)できっちり貼ります。セロハンテープはすぐ劣化するのでお勧めできません。マスキングテープも、よく確認すると材質が違うものがあります。個人的には糊材がゴム系よりアクリル系がお勧め。基材はもちろん和紙のもの。ホームセンター系の白い(無着色)マスキングテープは黄変するので、文具系の「白」に着色してあるマスキングテープがお勧め。(細かい!笑)↓こういうの。
どんどん並べて貼り合わせ、16枚繋ぐとちょうど横が400cm。(14枚で350cmでも可だと思う。)それをパタパタ重ねると折帖状態になります。
こっちは、折り帖の背ではなく、内側に相当する折り山。この山の部分にもマスキングテープを貼っておくときれいに補強できます。(外側は全てつなぎ目がマスキングテープ貼ってある状態。内側は山の部分だけ貼ってある状態。)これで折り帖の台紙自体は完成。
そしてここから、本紙を仮貼りできるように加工します。折り帖を開いて、ページよりも一回り小さいサイズに厚紙などで囲みを作ります。
ここで登場。じゃじゃーんとスプレー糊「55」。スリーエムと言えばテープとか糊の類ではちょーの付く有名メーカー。ホームセンターとか行けば並んでるけど、スプレー糊は55・77・99とあって、55が貼って剥がせるタイプ。(ちなみに77はしっかり貼れる。99は恐ろしく貼れる。99なんて強力すぎて糊材がスプレーというより網目状に飛び散るから、最初使ったときには何か失敗したかと思って「ぎゃー!」って叫んだ記憶有り。スパイダーマンみたいになる。99は紙には不向き。)で、55をしゅっしゅっと囲みの中に吹くのです。(スプレー糊の飛散力はハンパないので、囲みは必須。)↓もはや常備品。
全ページに吹いたら、こうやって立ててしばらく乾かします。一晩くらいほっといてもいい。(急いでてすぐ本紙貼ったら、剥がしにくい、剥がしにくい。)
で、乾いたら本紙を貼ります。********************************

Atelierすゞり

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