「野口哲哉の武者分類図鑑」
えらいもの見てしまった。http://www.asahibeer-oyamazaki.com/tokubetu/syosai40/index.html「野口哲哉の武者分類図鑑」これ、むしゃぶるいずかんと読みます。タイトルから奮ってる(笑)大河の官兵衛ももうすぐ山崎の合戦だし、先陣切って、ゴーゴー大山崎。アサヒビール大山崎山荘美術館へ。少し前に読売新聞の展覧会ナビで見て、もう見に行かずには居れなくて。"でっちあげ侍アート"って言えばいいのかな。実際にはあり得ないサムライたちをでっち上げ、さもありそうに由緒なんぞも作ってしまい、見事な造形技術や描画技術で、見る人を唸らせる。主君から舶来品として珍重されていたのシャネルのバッグと紗練(しゃねる)姓を賜ったとされる初代・紗練常陸介隆昌(しゃねるひたちのすけたかまさ)。「烏帽子兜」のようにとんがり帽子のような兜をかぶり、母衣(ほろ)に大きく風をはらみ、鹿や龍などを模したものもあったという馬鎧を装備し・・・そんな条件が揃ったらまさかの"三田黒州守(さんたくろすのかみ)"。そんな、細かな設定の、ミニチュアでっち上げサムライ達が、次々に現れます。鎧の作りや年代による違いなども熟知して作る緻密さ。そして作品だけでなく、年譜やキャプション、小道具に至るまで凝りに凝って感嘆と笑いを誘ってしまう念の入れよう。あんまりにも大まじめに大ボラすぎて、笑えてきます。なんというか・・・・・この作者・・・ものすごく立派で知的なド変人じゃないか。近年見た展覧会でも1,2を争うオモシロさ。そりゃ、世界的に評価が高くて人気なのもうなずけます。今、力一杯お勧めしたい展覧会。
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