明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます
(「午」・葉書148×100mm・2014)午の文字を、疾駆する馬をイメージして。風のように駆ける馬のように力強く勢いのある一年にと願いを込めて。どうぞ、本年もよろしくお願いいたします。***厚手で濃色のコットンパルプに銀泥できらめく毛並みの馬を書きました。「薬酒」という作品や、年賀帖『いや重け吉事』に収録した作品群もそうでしたが、こういう作品を描くと、どうやってるの?何使って描いてるの?塗ってるの?という質問をよく受けます。使っているのは書道用の筆です。いつも使っている、手に馴染んだものを使うことが多いです。そして「塗っている」というのはちょっと違います。おそらく、実際の筆遣いは「書く」という動きです。文字を書くときの筆遣いと共通していると思います。例えば、蹄のように見える部分も、決して形を描いて塗ったわけではなく、筆の動きから自然に生まれる形です。ただ、文字で「書く」のであっても馬のように表現したいと思ったら、実際の馬の姿を確認します。馬を「描く」時のように。そう、私の中では「書く」ことと「描く」ことはとても近い場所にあって、その境は曖昧で。だからこそ生まれてくるものがあってもいいのじゃないかと思っています。

Atelierすゞり

美しい文字を。 美しい時間を。 美しい空間を。 The official website of Ayami NAKAMURA  [Atelier Suzuri]