「若葉して手のひらほどの山の寺」
(「若葉して手のひらほどの山の寺」・葉書・2012)若葉して手のひらほどの山の寺 漱石*福山ばら祭りに合わせて展示されていた「ばら祭り書道展」を見に行きました。福山を代表するそうそうたるメンバーの展示で、一般の方にも親しみやすく、調和体などの読みやすい作品が多いのが特徴的です。出展者でもある興朋会の金川洋臣先生は、日頃から地元に同じ会派の繋がりがほとんど無い私のことを気に掛け、若い人ががんばってくれるのは嬉しいとまるで娘を見守るように親しく接してくださいます。金川先生とお話をしていると、「生活あっての書」「生活の中での書」という言葉が時々印象的に響きます。優しく強い言葉だなぁと思います。私も、たとえどれだけ展覧会で良い成績を収めたとしても、書が生活から全く離れた存在になってしまうことは、寂しいなと思います。だから、簡単ではあっても、お礼状を書いたり、お手紙を書いたりということはしていたいと思っています。生活と書とがどこかでちゃんと結びついているように。その文字が相手に優しく届くといいなと願いながら。*高野山へ旅行に行った方からお土産を頂きました。 まだ私自身は訪れたことがない場所ですが、きっとこの季節、高野山は美しい若葉に覆われていたのだろうなと思い馳せながら選んだ句に、お礼の言葉を添えて。
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