綴る
もう何年も前にブログを始めた頃から、ここに書くことには(何となくではあるけれど)私なりのルールがあります。 批判や非難は書きたくない。 イヤなことは書きたくない。 好きなことを書きたい。 嬉しいことを書きたい。言葉には、文字には力があるから、イヤなことを文字にして残してしまうとイヤなことが力を持って形を持って残ってしまう気がするから。だから、多くのイヤなことは形にならず流れていきました。「きらい」ということはとてもインパクトがあって、人の注意を引きやすい。人の心に与える影響も強い。それは時に、言葉にしなくても伝わるほどに。「好き」ということはとてもおぼろげで、なかなか多くの人には届かない。人の心に降りていくスピードも遅い。それは繰り返し繰り返し言葉にして伝えても、伝わりきらないほどに。けれど、文字という形にして、すこしでも力を持たせてしまうならそれは温かで柔らかなものがいい。おぼろげでも優しいものがいい。そう思って、文字を綴ってきたのです。だから具体的なことはやめておきますが少しイヤなことがありました。少し傷ついたのだと思います。いろんなことを飲み込むのが遅いほうなので、それはじわじわと毒が回るように体の中を巡ります。自分の心を無防備にしている時に自分の心を無防備にして接している相手に異物を投げ込まれたときには思ったより痛いんだなぁ、と。痛みが長引くんだなぁ、と。気持ちが動かなくて、体が動かなくて、困ったなぁと思うときにはその時の気持ちと体に無理のないことだけをするのです。今日はこれ、一つだけ。という風に。今日は、鞆の浦へ散歩に行きました。(秋のイベントの下見という大義名分もありますが。)今日はそれ、一つだけ。そうしたら、柔らかな人たちに会いました。本を1冊と、漆の作品を買いました。明日は、久しぶりに絵を描こうかな。
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