山桜の帯

去年、書作品を作るために手に入れた山桜の生地。


 「春の夜や籠人ゆかし堂の隅」


という芭蕉の句にはっと思い当たる、
そんな一期一会の生地でした。


華やかすぎない趣のある柄が気に入って、
表具生地に使った残りを
名古屋帯に仕立ててもらっていたのですが、
仕立て上がってきたときにはすでに初夏。

次に桜の咲く頃に…、と
今年の春を待ちわびていた帯です。





灰桜色の飛び柄小紋に、山桜の帯を締めて、
八幡宮のお茶会へ。



ソメイヨシノほどの華やかさはないですが、
楚々とした雰囲気が山桜の持ち味でしょうか。

好きな花の一つです。

Ayami Nakamura official website "Atelier SUZURI"

美しい文字を。 美しい時間を。 美しい空間を。 Ayami Nakamura official website "Atelier SUZURI"