こもりっきりなものだから。

ここのところ、
ずーっとアトリエに引きこもって個展作品の制作中。

8割くらい出来たかな。

…ってまだ8割かい。

母上によると、
"ギリギリなのに焦らない"のは私の特技らしい。

「ただし、あなたが焦らない代わりに周りが焦るから大変なのよ~。」

だって。

母含め、周りの皆様ゴメンチャイ…(´∀`;)



書の世界では色々な事情だとか慣習だとかがあって
難しいと言われる個展。
今回その開催が出来るのは本当に幸せです。



つい最近テレビで
「『どうせ努力しても報われない』という諦め感を持った若者が増加」
という話を聞きました。

ふーん。そうなんですねー。

コメンテーターは「『努力すれば必ず報われる』ってことを知ってほしい」
みたいな言い方をしていました。

正直、私はどちらの考え方にも
ふーん、そうなのかなー?っていう感じ。

だって個人的には『努力することは報われることとは別』と思ってるから。


努力っていうのは自分だけがしてると思ったら大間違いでしょ。
みんな努力ってしてるんです。
「努力した」って一口に言っても、
それはどのくらいの努力なのかは人それぞれだし、
もしかしたら、人の半分くらいしか努力してないかもしれない。

それに報われるっていうこと自体、実はとても曖昧で主観的な事なんです。
どういう状態が報われるっていう事なんでしょう?

億単位の儲けを出すこと?
有名になること?
それとも、日々が無事であるということ?

私にとっては、『努力すれば必ず報われる』という言い方こそが、
『どうせ努力しても報われない』という考え方を育ててしまった一因だと思えます。

努力が必ず報われるって言われるから、
努力に対して、過大な評価を求めてしまう。
だからそれが得られないと
自分は報われない、なんて思っちゃうんじゃないかなと。

もうすこし「ゆるっ」と考えたらいいのにと思うんです。


努力って、報われるとか報われないとかじゃなくて、
努力そのものが自分にとって必要だからするものじゃないのかな、って。


時々個展やイベントについても「頑張った結果だね」って
言ってもらえることがあります。
それはマイナスの意味で言われてる訳じゃないので
素直に嬉しいな、と思うのですが
私にとっては今回の個展も、努力が報われた結果とかじゃなく
それは書を学ぶ者としての"努力の過程"だなと思ってます。

そういう努力の過程って、一つ一つ、きっとずーっと、おそらく一生、
積み上げていくものなんだろうなぁって思っています。
報われるためのものでなく。

んで、何より、過大な評価をくれる人たちではなく、
その努力の過程を応援してくれる人たちが
周りに居てくれることを、嬉しいなぁと思うのです。



さて。

個展まであともう少し。もう少し。

Atelierすゞり

美しい文字を。 美しい時間を。 美しい空間を。 The official website of Ayami NAKAMURA  [Atelier Suzuri]